雨の夜　海岸沿いの古書店

静まりかえった夜に
波が岸を洗う音
降り続ける冷たい雨が舗道を打つ音

柔らかく灯る窓明かり
僅かな風に揺れるポーチのランタン

　　他に誰もいない
あなただけがいる
　　波と雨の音だけを聴く
あなただけがいる

　知られることのない
美しさの中に
　話されることのない
美しさの中に

　忘れ去られた
物語りの記述の句点に
　思い出されることのない
一行の詩篇の読点に

















































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